フィンランドで生活するのに欠かせない「オンラインバンクアカウント」。
ITの発達しているこの国では、オンライン上で自分の身元を証明しなければならない機会が多くあり、
身分証明できる銀行口座は、もはや1年以上フィンランドで生活する人には必需品です。
そして身分証明できる銀行口座を作るのに必須なのが、外国人用フィンランドのIDカード。
このIDカードを作るのに、証明写真が必要になります。
今回、私がフィンランドの証明写真システムを初めて利用し、
「なんだこれは!!便利すぎる!!」と驚愕した体験を共有していきます!
画期的な証明写真システム
何が画期的かというと、
- 写真を識別番号で管理できる
- 何回も無料で撮り直しができる
ということなのです!
日本ではふつう、写真屋さんでは、ディスクに撮った写真のデータを入れてもらったり、
自動証明写真機ではプリントのみしかできない仕様になっています。
一方フィンランドでは、写真屋さん/自動証明写真機で撮影する場合に関わらず、
「写真の識別番号」で管理されます。
こちらは、私が自動証明写真機で証明写真を撮った時にもらった
「写真の識別番号」が書かれたカードです。
この識別番号があると何が便利かというと、
例えば、パスポートやIDカードを作る際、日本ではプリントした証明写真を市役所へ持って行かなければなりませんが、
フィンランドでは、オンラインのパスポート/IDカード申請フォームにこの識別番号を入力するだけで、写真の提出が完了します。
詳しく説明すると、
自動証明写真機でパスポート写真を撮り終わった後、
まずサービスプロバイダーのTailorframeに画像が送信され、
平日の24時間以内に、パスポート写真の規定に沿って正しく撮影されたものかチェックされます。
正しく撮影されたパスポート写真は、警察の写真サーバーに保存されます。
というわけで、オンラインの申請フォームに番号を入力すると、警察のサーバーからあなたの写真が引っ張り出されてくるのです。
(参考:Gigantti)
もちろん、写真屋さんでも同じように、警察のサーバーに送ってもらうようにお願いすることができます。
そして、さらにすごいのが、取り直しは何回でも無料!という点。
撮影後、サービスプロバイダーのTailorframeに画像が送信され、
平日の24時間以内に、パスポート写真の規定に沿って正しく撮影されたものかチェックされた後、
もしも審査をパスできなかった場合は、「不合格です」というメールが届きます。
そういった場合に、写真の識別番号を自動証明写真機に入力するだけで、無料でまた取り直しができてしまうのです。
(参考:Gigantti)
証明写真はどこで撮れる?
写真屋さん
フィンランド人数名に聞いてみましたが、
写真屋さんでプロに撮影してもらうのが、フィンランドでは一般的なようです。
僕が知らないだけかもしれないけど、証明写真機は見たことがないよ。最近できた
ものなのかな…?
価格の相場は15€~25€です。
たいてい、写真屋さんのショーウィンドーに「Passi kuva 〇€」と値段が掲げられています。
写真屋さんで証明写真を撮ってもらう場合には、撮った写真をプリントしてもらうか、
データとして警察に直接送るか、選ぶことができます。
データを選択した場合は、請求額は表示価格のままですが、
プリントを選択する場合は、さらにプリント代を請求されますのでご注意を。
自動証明写真機
しかし、いくらフィンランドでは写真屋さんで撮ってもらうのが一般的と言われても、
ちょっと 20€ は高い…。
そんな私のような方におすすめなのが自動証明写真機。
日本ほど普及していないため、どこに設置されているのか探すのが少し難しいところが欠点ですが、
値段は10€未満ととてもお値打ちです。
私の町では、Gigantti という電気製品を扱うお店に置いてありました。
警察署に行った時に、お巡りさんから聞きました!
が、周りの友人は誰も知りませんでした。
Giganttiによると、以下の地域のGigantti では、自動証明写真機を取り扱っているようです。
- Espoo Lommila
- Forum
- Hyvinkää
- Hämeenlinna
- Itis
- Joensuu
- Jyväskylä
- Järvenpää
- Kajaani
- Kokkola
- Kotka
- Kuopio
- Lahti
- Lappeenranta
- Lohja
- Loimaa
- Oulu
- Pieksämäki
- Pori
- Porvoo
- Raisio
- Riihimäki
- Rovaniemi
- Salo
- Tammisto
- Tampere Kaleva
- Tampere Lielahti
- Tornio
- Turku Skanssi
- Vaasa
- Varkaus
- Ylivieska
(参考:Gigantti)
ただし、注意しなくてはいけないのが、自動証明写真機の場合は「プリントができない」という点です。
警察にデータとして写真を直接送る場合のみ、利用可能です。
自動証明写真機での撮り方
購入の仕方
まずはレジで自動証明写真機を使用したい旨を伝えます。
次に、撮った写真のデータをどこに送りたいかを伝え、
自分の名前、電話番号、住所、を伝えます。
その後、支払い(私の場合は9.90€でした!)を済ませましょう。
最後に、先ほど紹介した 写真の識別番号 が記載されたカードを渡されて完了です。
カードは、最短でも無事警察に写真データが届くまで、無くさないようにしまっておきましょう。
自動証明写真機の使い方
こちらが自動証明写真機です。
とてもモダンなスタイルでかっこいい証明写真機…。
写真の撮り方は、日本のものとあまり変わりません。
強いて言えば、椅子がないのと、カメラを上下に動かせる点でしょうか。
日本では背の高い私も、フィンランドではちびなので、カメラをだいぶ下げました(笑)
写真の撮り直しに制限時間や制限回数はないようでした。
操作言語に英語も選択可能になっており安心です。
さっき渡された写真の識別番号を入力して始めます。
後は日本と同じように、表示される枠の中に入るように顔の位置を調整してパシャリ。
撮り終わった後は、メールアドレスを入力して終わりです。
写真が警察の定める基準を満たして、正しく撮影されている場合は、
撮影から24時間(午前10時から午後3時)以内の平日に警察のサーバーに保存されます。
撮影した写真が基準を満たさなかった場合は、メールが届き、同じ識別番号で新しい写真を無料で撮影できます。
(参考:Gigantti)
撮影方法の動画解説はこちら。
写真の活用方法
識別番号で管理された写真を警察に送ると、
- パスポート
- 身分証明(ID)カード
- セキュリティーカード
- 警備員カード
- 兵器取り扱い許可証
に使用することができます。
写真は、警察に写真が送信されてから6か月間、警察のサーバーに保存されます。
その間、写真は複数の証明書の申請に使用することが可能です。
撮影した写真を他の目的で使用したい場合は、
識別番号とメールアドレスがあれば、www.passikuva.tf で、自分のデバイスに保存できます。
(参考:Gigantti)
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