第1話 留学初日・出発日の気持ち【留学する人へのアドバイス】

ヨエンスー

留学一日目ってどんな気分なんだろう?結構想像がつかないものです。

飛行機の中で、ある人は、不安でいっぱい。ある人は、期待感で胸を膨らませて。

自分の留学はどんな形になるんだろうか。気になってネットで検索してみると、

「留学はお金の無駄」、「留学は人生を変える経験」など、意見は幅広く分かれます。

もし自分の留学が失敗になったらどうしよう、ホームシックにさいなまれ、

友人が一人もできないまま帰国になったらどうしよう、

なんの学びも得ずに終わったらどうしよう…. 

 

人それぞれ、いろんな不安を抱えているでしょう。

私もきっと複雑な思いを抱えて出国するんだろうと思っていました。

が、留学出発当日の私の気持ちは「無」でした。完全なる「無」。

出発の日、「無」な気持ちだった人は他にいるんでしょうか…(笑)

飛行機の窓に顔を寄せ、外の雲海を眺めながら、

自分でもなぜここまで心が静かなのか、不気味ささえ感じていました。

特に、遠いところに行くという感覚がなかったのです。

地球儀を思い浮かべて、半周もしないじゃないか。どうしても帰りたかったらすぐ帰れるし。

永遠の別れでもない、たったの1年弱。

ただそれが長いか短いかに関しては、まったく想像がつきませんでしたが。

私が、留学を終えた今振り返ってみて思うことは、私は私の留学を歩んできたということです。

誰の留学にも似ていないし、誰の留学記も参考にならなかった。

出発当日に「無」の気持ちになるなんてもちろん誰も教えてくれませんでしたし、

その後も私の留学は、誰の助言や体験とも似つかない完全にオリジナルな留学になりました。

留学を通して学んだことも、私にしか意味のない学び、その時の私に必要だった学びであり、

1つとして他人と同じ学びはないんだなと感じます。

もちろん、いろんな方の意見を読むことは、

新しい視点を発掘し、刺激を得るという点で、非常に有意義です。

 

ただ、ほんとうに、他人と自分の比較はしないでほしい

比較して生まれる優越感や劣等感は、ただ決めつけや焦りを生むだけ。

たとえ自分の成長が他人と比べて遅かったとしても、それは自分が劣っているからでも、失敗でもありません。

自分の留学ですから、 自分が留学でやりたいことを、自分が満足するまで体験することが一番です。

”~を学びに行く!” などといった明確な理由がないと、留学が無駄になる、と言う人もいました。

トビタテ留学ジャパンなどでも、指針がはっきりと決まっている人を応援しています。

留学=専門性を高めること、という”理想”が決めつけられているようで、

世間から暗に、「あなたの留学は、専門を学びに行くためのものであって当然」

と言われているようです。

ですが、専門性を高めることだけが、留学の形ではないはず。

 

 

私は いろいろと悩みあぐねた結果、

留学が 「自分のやりたいことを探す」ために、今最も必要なことだ、と確信した瞬間から、

留学理由がみんなと違うことを気にせずに、自分を信じてやってみることにしました。

 

自分が強い直感と意思を持ったなら、迷うことはあるでしょうか。

”こうあるべき” という概念から離れて、

自分がどうしたいか、を考えることはとても大事なことです。

それは、実はなかなか難しいことでもあります。

留学でもなんでも、主人公は自分。自分が主体となって行動すること。

当然のようで理解が難しい、基本的で重要なことです。

誰もしたことがないことだって、なんてことありません。

自分がその道を開拓するまでです。それには語学力も、年も、国籍も関係ない。

これに本当の意味で気が付いたことは、私の留学で得た大きな学びの一つでした。

自分の留学が失敗に終わってしまうのではないか、そう不安に思う気持ちもわかります。

私も、留学を始める前は同じ気持ちでした。

でも、留学にも何にも、失敗はないのです。

失敗というのは、周囲が勝手に作り上げたステレオタイプです。

 

留学先の環境が悪かったり、ホームシックになってしまったとしても、

それに対し、自分で、適応・解決を試みる。

たとえ適応・解決できなかったとしても、

努力する過程で自分なりの学びを得ていくことができるはずで、

それは他でもなく成功です。

学びが全くないなんてこともないはず。気づいてないだけで。

これから留学に行かれる方へ。

飛行機の中で不安になる人、わくわくする人、「無」の感情の人…

留学に行くときの気持ちは十人十色。

 

あなたがどんな気持ちになるのかは誰にもわかりません。

あなたの留学がどんなふうになるかなんて、他の誰の留学記にも書いてありません。

自分自身が、今から起こす行動が、未来に待っている留学生活を作っていくのです。

あまり例のない留学だったって、先生に怪訝な顔をされたって、留年するかもと止められたって、

自分がよく考えて、それが今のあなたにとっても最も必要だと思ったら、

他人の顔色や世間体など気にせず、自分を信じて実行してください。

他の人の留学というものさしで自分の留学を評価するのではなく、

自分がやりたいことを全力で追いかけましょう。

留学が終わった時、後悔の残らないように。

 

次のお話

ヨエンスーの第一印象が最悪だった日の話。

第2話 【深夜、異国で迷子になる】最悪な留学先!?/Joensuu1日目
留学初日から飛行機を逃した私。やっとの思いで行きついた留学先は、治安が悪い最悪の田舎だった!?【フィンランドはヨエンスーでの留学生活の始まり】

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