北欧の大学の英語の学士プログラムを探している人必見!
フィンランドの英語の学士プログラムをまとめました!
読者さんにとって、少しでも役に立つ情報が見つかれば幸いです。
フィンランドの大学申請基本情報
大学の種類
フィンランドの大学には、総合大学(University)と、応用科学大学(University of Applied Sciences/UAS)があります。
総合大学はより学術的な内容に特化している一方、
応用科学大学はより実習に特化し、職業との結びつきが強い大学です。

応用科学大学は最低2年の就労経験がないと申請できない場合が多いので、気を付けましょう。
申請方法の種類
大学への申請に関しても、2種類の方法があります。
Joint Application(併願)と Separate Application(個別申請)です。
申請したいプログラムがどちらの申請方法を採用しているかどうか調べるには、こちらをご覧ください。

総合大学の学士プログラム
もちろんプログラムによって、勉強する内容は様々に異なりますが、
一般的には、以下の内容で構成されています。
- メジャーとマイナー科目における、基本と中級レベルの学習
- 言語とコミュニケーション学習
- その他
- 職業訓練
- 卒業論文

メジャーとマイナーは日本では聞きなれませんね。メジャーとは、主とする勉強分野のことで、マイナーとはおまけの勉強分野のことです。
例えば、メジャーでコンピュータサイエンスを専攻して、マイナーで日本語を学ぶ、など。
180 ECTS 単位で構成されており、およそ3年で学士を取得します。
大学に合格した生徒は、自動的に学士と修士両方での勉強資格を得ます。

例えば、プログラム名は「Design, Bachelor of Arts, Master of Arts (3+2 yrs)」と表記されています。3+2 yrsは、学士+修士の期間を意味します。
参照はこちら。
応用科学大学の学士プログラム
こちらもプログラムによって内容に差がありますが、
- 基礎学習
- 専門的な学習
- 選択科目
- 実習
- 卒業論文
で構成されています。
210、240、270 ECTS のいずれかの単位数で構成されており、3.5~4.5年で修了します。
総合大学と違い、プログラムの内容は各応用科学大学によってそれぞれ大幅に異なり、
同じ名前のプログラムであっても、大学によって単位数や授業のセット(study modules)内容が異なることがあります。
参照はこちら。
申請するために必要な条件
総合大学の場合:
ほとんどの場合、日本で大学に申請する資格のある人は、フィンランドの大学にも申請する資格があります。
具体的には、次のいずれかに当てはまれば良いとのこと。
- the Finnish matriculation examination
- an International Baccalaureate (IB) diploma
- a European Baccalaureate (EB) diploma
- a Reifeprüfung (RP) diploma or Deutsche Internationale Abitur (DIA) diploma
- vocational qualifications of three years or more in duration
- a Finnish vocational upper secondary qualification or a further or specialist vocational qualification as a competence-based qualification, or a comparable previous qualification or
- a foreign qualification that provides eligibility for higher education studies in the awarding country
私たちの多くは、一番下の項目に当てはまるのではないでしょうか。
応用科学大学の場合:
以下のいずれかを修了していれば、申請する資格があります。
- the Finnish matriculation examination
- Finnish general upper secondary school syllabus
- vocational qualifications of three years or more in duration
- the International Baccalaureate
- European Baccalaureate
- Reifeprüfung
- a Finnish post-secondary or higher vocational level diploma
- a Finnish vocational upper secondary qualification or a further or specialist vocational qualification as a competence-based qualification, or a comparable previous qualification
- those foreign qualifications which provide eligibility for higher education entrance in the awarding country
- a Bachelors/Masters degree.
以上は目安であって、
もちろんプログラムによって独自に条件を課している場合もありますので、
申請したいプログラムの要項をよく読み込むことが必要です。
また、ほとんどの場合、TOEFL や IELTS 等の英語の資格も必要です。

例えば、アアルト大学の場合、TOEFL ibt 78、IELTS 6.0 のどちらかが必要です。
合格基準
それまでの成績または入試スコア、または両方で決まることもあります。
プログラムによって異なるため、詳細は各プログラムのページをよく読みましょう。
各プログラムのページは、Studyinfo.fi という、
フィンランドのすべての大学の申請手続きを統括しているウェブサイトから検索することができます。
studyinfo.fi でのプログラム検索方法について、こちらの記事で画像と共に説明しています。

授業料
プログラムによって授業料は変わりますが、study in Finland によると、
だいたい4000€(51万8千円くらい)~18000€(233万3千円くらい)のようです。
授業料も、studyinfo の各プログラムのページから調べられます。
また、出願時に同時に奨学金にも応募できるので、出願の成績が良ければ奨学金がもらえます。
最も大きい奨学金では、授業料免除の権限がいただけます。

大学が提供する奨学金以外にも、日本の奨学金団体に応募することも検討してみてね!

生活費については、こちらの記事の「学費」をご覧ください。

プログラムを選ぶ
英語プログラムの探し方
いよいよ、英語のプログラムリストを紹介します。下記リンクから飛んでみてください。
応用科学大学の英語プログラム一覧はこちらから
総合大学の英語プログラム一覧はこちらから
注意!
上記リンクで紹介したプログラム一覧は、
「英語プログラムを含む」でフィルターをかけて検索した結果です。
そのため、中にはフィンランド語で行われるプログラムもちょくちょく混じっています。
各プログラムのページを開くと、「More about the language of instruction」の欄に
プログラムがどの言語で行われているかはっきりと記載されているので、逐一チェックしましょう。
また、こちらの記事の「プログラムを探す」の項目にて、おすすめの大学の探し方を提示しています。
位置と大学名が一目でわかる、便利なサイトです。ぜひこちらのリンクからご参照ください。

授業シラバスの見方
興味のあるプログラムを見つけたら、次に授業内容をチェックしましょう。
プログラム名だけで内容を判断するのは危険です!
授業内容を見てみたら、思ってたのと違った、ということもしばしば。
授業内容をチェックするには、フィンランド全大学共通シラバスウェブサイト「WebOodi」を活用します。
是非こちらから利用方法をご覧ください。

英語学士プログラムの例
フィンランドで一番有名な英語学士プログラムといえば、アアルト大学のデザインプログラムではないでしょうか。
2021年には、QS世界大学ランキングで6位を獲得しました(参照)
私も一回お遊びでこのプログラムに申請したことがあるので、
今回は、このプログラムを例に、申請方法を説明します。
必要書類を提出
まずは、他のほとんどのプログラムと同じように、
成績証明書や卒業証明書などの、基本的な必要書類を提出します。
提出期間は、(2021年では)2021年1月7日~20日でした。
基本的な必要書類(General requirements)については、こちらをご覧ください。

課題を提出
このアールト大学の学士デザインプログラムは、大変特殊な審査方法を採用しています。
なんと、申請者に「Preliminary assignments」という名の課題を課し、
その出来で次のステージへ進める合格者を決定するのです。
ステージをタイムラインで表すとこんな感じ。
- STEP1Preliminary assignments公開2021年1月の申請の場合は、2020年12月17日に課題の内容がHPにて公開されました。
2021年1月7日~20日の間で、オンラインで必要書類を提出します。 - STEP2Preliminary assignments締切Preliminary assignmentsの提出締切は、必要書類提出期間(1月7日~20日)の1週間後です(2021年は1月27日でした)。
- STEP3Intake assignments の受け取りPreliminary assignmentsの合否を3月に受け取ります。合否がメールで通達されると同時に、Intake assignments という次のステージの課題をもらいます。
- STEP4Intake assignmentsの締切2021年は4月1日です。
- STEP5面接への案内5月にintake assignmentsで合格した人に面接への招待が送られます。
- STEP6面接5月半ばにZoomでの面接を行います。
- STEP7合否の通達遅くとも6月上旬に合否の連絡がきます。
私は余裕で第一段階で落ちたので、Preliminary assignmentsまでの内容しか知りませんが、
とても面白い課題でした!
2021年は、
・あなたは、アアルト大学に入学して夏のインターンシップに応募します。応募書を作成しなさい。
・いろんなメディアを活用して、セルフポートレートを作成しなさい。
・A4のコピー用紙でスマホ立てを作りなさい。
・人々の問題意識を向上させる、パブリックコミュニケーションのためのキャンペーンコンセプトを考えなさい。
という4つの課題が出題されました。
申請者の能力を総合的に評価できるよう、本当によく考えられた課題でした。
その他、過去に出題された課題一覧はこちらから見れます。
フィンランド語プログラムについて
これまで、英語の学士プログラムを紹介してきましたが、
中には「あえて!フィンランド語のプログラムに応募したい」という人もいるのではないでしょうか。
フィンランド語/スウェーデン語のプログラムであれば、
外国人の私たちでも、なんと授業料無料です!
【フィンランド語】応用科学大学の学士プログラムのリストはこちら
【フィンランド語】総合大学の学士プログラムのリストはこちら
【スウェーデン語】応用科学大学の学士プログラムのリストはこちら
【スウェーデン語】総合大学の学士プログラムのリストはこちら
私はフィンランド語やスウェーデン語が読めないので、お手伝いできるのはここまでです(笑)

友達から聞いた話によると、フィンランド語やスウェーデン語の学士に進む場合は、フィンランドの共通テストみたいなものを受けなければならないとか…?(これは確実な情報ではありません)
フィンランド語やスウェーデン語で申請する場合は、
プログラムの詳細ページから、申請フォームまですべてフィンランド語とスウェーデン語になるため、
申請の時から高い言語力を求められることになります。
グッドラック!!
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